皆さんはマダニの恐ろしさを知っていますか?
マダニは死亡例のある感染症を引き起こす、恐ろしい寄生虫です。そんなマダニが愛犬に寄生していたら、、、考えただけでぞっとしますよね。
愛犬の体にマダニを見つけた時、間違った対処をすると感染や炎症を引き起こす危険性が高いです。
犬と暮らしている全ての人に知ってほしい、マダニの正しい取り方、そして、愛犬をマダニから守るための方法について深堀りしていきます。
愛犬に寄生したマダニを素早く発見するためのチェックポイントについても詳しく紹介してます。
正しい対策を知らないと、愛犬はもちろん、自分や家族にも被害が及ぶ危険性が高いのでぜひ最後まで読んでいってください。
絶対ひっぱらないで!マダニの正しい取り方
最初にいっておきますが、自力でマダニを取るのはダメ絶対!失敗すると、炎症や感染を引き起こす危険性があります。
必ず動物病院で処置してもらってくださいね。
緊急時や病院での処置を理解するためにも、正しい取り方を解説していきます。
【正しいマダニの取り方(参照元:アルタム動物病院)】
- マダニを発見したら、消毒した先の細いピンセットを用意してください。
- なるべく皮膚に近い所でマダニをつまみます。
- 絶対にマダニのお腹を押さないでください。
(お腹を押すと、吸った血液が犬の体内に逆流したり、破裂すると人間が感染したりする危険性があります。) - マダニの根元を掴んだら、口片が残らないように、一定の力でゆっくりと上にひっぱり取り除きます。
もし自分で取る時はマダニ専用ピンセットを使用しましょう。
マダニは菌がたくさんついているので、使ったピンセットは塩素系漂白剤などで毎回しっかり消毒してください。
犬がマダニに刺されたら・対処法
マダニを見つけた時の対処法は、2つです。
詳しく説明していきますね!
まずは動物病院へ
もしもマダニを発見したら、無理に取り除かず動物病院へ行きましょう。
愛犬の体にマダニを発見しても、絶対に無理に取らないでください。マダニは、犬の皮膚に噛みつき自分の口と皮膚を固定しています。
無理に引っ張るとマダニの口がちぎれて犬の体に残り、炎症を引き起こしたり、マダニの体内の病原体が移ったりする可能性があります。
マダニの感染症は、死亡例もある恐ろしい感染症なので、マダニを見つけても無理に取らず、動物病院で取ってもらってくださいね!!
自宅を徹底的に掃除
寄生しているマダニが1匹であれば、そこまで心配する必要はありません。
- 大量に寄生していた
- 寄生前のマダニを見つけた
- 大量に血を吸った巨大なマダニを見つけた
こんな時は、今すぐ家の中を徹底的に掃除してください。家の中でダニが繁殖している可能性があります。すぐに部屋の殺虫を行ってください。
マダニは寄生→吸血→地上に落下→脱皮または産卵を繰り返します。
部屋で卵が孵化してしまうと2000~3000匹のマダニが解き放たれることに・・・
マダニ専用殺虫剤を使用して、カーペットやぬいぐるみ、布団などに満遍なく吹き付け掃除機でしっかりとマダニを吸い取りましょう。
もし、マダニが繁殖して大量発生している場合などスプレーだけでは不安な時は、プロに依頼しましょう。
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マダニがつきやすい7つのチェックポイント
散歩後に毎回全身をチェックするのは大変ですよね。
なので、マダニが寄生しやすいポイントを紹介します。
マダニがつきやすいのは、7か所です。
マダニは、主に皮膚が薄い部分を好みます。
この7か所だけでも、毎日の散歩終わりに念入りにチェックしてあげるとよいでしょう。
マダニチェック方法
マダニチェックを行う際は、目視だけでなく、実際に体を触りながら確認しましょう。
犬の体に優しく触れて、小さな出っ張りやしこりのようなものがないかをチェックします。
マダニは小さいもので2ミリ程度、吸血して大きくなると、小豆大になることもあります。
気になる部分を見つけたら、毛を掻き分けて目視で確認してください。
このチェック方法は、マダニだけでなく炎症やイボなど、皮膚の異変に早く気付けるのでおすすめですよ!
イボと見間違えやすい
マダニは一見するとイボのように見えます。
イボとの違いは足があるかどうかです。
足がついているかどうかを判断材料にしてください。
マダニと間違えやすい黒いイボは、メラノーマという悪性の皮膚ガンである可能性もあります。
黒いイボを発見した場合も、病院で診察してもらいましょう。
マダニの活動シーズン
マダニは、年間通して活動・繁殖ができる寄生虫です。
そして特に活発化するのが4月から10月、つまり春から秋にかけての時期です。
マダニは1度吸血を始めると、、満腹になるまで血を吸い続けます。
数か月間、吸血し続けることもあるんです。
通常マダニの大きさは2~3mm程度ですが、血を吸うと約100倍にも大きくなるんですよ。
マダニは血を吸い終わると、地上に落下して卵を産みます。
卵の数は多い時で2000から3000個と言われています。
マダニが付きやすい場所
犬は草むらが大好きですよね。
愛犬が大好きな草むらにはマダニが潜んでいます。
マダニはどんな環境でも適応し、生息できる生き物ですが、草むらに住み着いているケースがとても多いです。
草の中から両手を広げて動物がやってくるのを今か今かと待っています。
そして犬が足や顔を突っ込んだときに、ここぞとばかりにくっつき寄生するんです。
そして、パンパンになるまで血を吸い続けます。
マダニは、危険な菌を保有しているので感染症を起こす可能性があり危険です。
そして、大量のマダニに寄生されると貧血を引き起こします。
特に小型犬は、体が小さいので貧血になりやすいです。
そのため、散歩終わりには、愛犬の全身をくまなくチェックしてくださいね。
マダニにかまれて起きる病気
マダニに咬まれると次の感染症にかかるリスクがあります。
詳しく見ていきましょう。
貧血
マダニは1ヶ月、数ヶ月単位で吸血しつづけます。
1匹程度であればさほど影響はありませんが、大量に寄生されてしまったり、小型犬だったりすると神経障害を引き起こすんです。
貧血になると粘膜が白くなったり、食欲が落ちたりします。
アレルギー性皮膚炎
マダニは吸血する際に、皮膚を溶かす唾液を分泌します。
この唾液にアレルギー反応を起こし、強い痒みや赤みを引き起こすことがあります。
ダニ麻痺性
マダニの唾液に含まれる毒素成分によって、神経障害が起こる恐れがあります。
別名:弛緩性麻痺とも呼ばれていて、顔の筋肉が麻痺して緩んだり、足に力が入らず、ふらついたりする症状が起こります。
バベシア症
マダニが媒介しているバベシアと言う原虫が、犬の体内に入ると赤血球に寄生して破壊し貧血を引き起こします。
潜伏期間は2週間~3週間です。
食欲の低下や発熱、黄疸結色挿入などの症状が起こり、重症化すると多臓器不全に陥り、命に関わることもあります。
バベシア症はもともと西日本で多い病気でしたが、地球温暖化に伴い、東日本でも感染が見られるため、全国で注意が必要です。
日本紅斑熱
日本後半熱は人獣共通感染症の1つでリケッチアと言う細菌が原因の感染症です。
動物に症状はありませんが、人が感染すると、高熱や頭痛、倦怠感、全身の発疹が認められ、重症化すると多臓器不全が起こります。
死亡例の報告されている感染症です。
ライム病
ライム病はボレリア菌が原因の人獣共通感染症です。
日本では北海道で多く発生しています。
犬が感染した場合の主な症状は、元気がなくなる、食欲不振やふらつきなどです。
ちなみに、人間が感染すると、マダニに噛まれた部分から徐々に赤い皮疹が広がり、倦怠感や発熱、リンパの腫れ、関節痛などの症状が起こります。
放置すると、心膜炎や顔面神経麻痺が起こる可能性もあるので、注意が必要です!!
Q熱
Q熱はコクシエラと言う細菌が原因の感染症で、人獣共通感染症の1つです。
犬は感染しても無症状であることも多いです。
しかし、妊娠中の犬が感染すると、流産や資産を起こす危険性があります。
そして、人間が感染すると高熱・頭痛・倦怠感など、インフルエンザのような症状が出て、最悪の場合、肺炎や肝炎を引き起こすこともあります。
エールリヒア症
エールリヒア症は、リケッチアという細菌によるダニ媒介感染症です。
犬が感染すると、発熱や鼻水、体重減少や食欲不振、貧血などの症状が見られます。
通常、人間にはうつりません。
しかし、中には人に感染するエールリヒアもあります。
もし人が感染すると、発熱や頭痛、倦怠感、関節痛などが引き起こされます。
重症化すると、呼吸困難などに陥ることもあるので注意が必要です。
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
SFTSウィルスを保有しているマダニに噛まれると感染する病気です。
SFTSはマダニの媒介だけでなく、感染した犬や人からも直接移ります。
犬は基本的に無症状ですが、まれに食欲がなくなったり、白血球減少症や血小板減少症を発症することもあります。
人に感染すると、発熱や食欲の低下、倦怠感やリンパの腫れ、出血、消化器症状などの症状を起こし、死亡することもある恐ろしい感染症です。
SFTSは、ワクチンや有効な治療法が見つかっていない病気なので、予防がかなり重要ですよ。
犬にマダニがつかない方法
マダニの主な予防策は4つです。
- 駆除薬を使う
- 定期的なシャンプー
- ブラッシングをする
- ダニ除けグッズをつかう
駆除薬を使う
ダニ予防に一番最適なのが、駆除薬を使用することです。
市販薬を使うことも可能ですが、まれに体調不良を引き起こす犬もいるので、病院での処方がおすすめです。
駆除薬の中には、マダニだけではなくノミやフィラリアなどの寄生虫にも効くタイプもあります。
主なマダニの駆除薬のタイプ
スポットタイプ
チュアブルタイプ
スポットタイプ(推奨)
首元に液体を垂らしてタイプです。
スポットタイプは、病院でも推奨されているオーソドックスなマダニ駆除薬です。
消化器が弱い犬や内服が難しい犬も安心して使えます。
チュアブルタイプ
おやつタイプのマダニ駆除薬です。
お肉系の味が付いているので、薬が苦手な犬でも喜んで食べて貰いやすいです。
皮膚の弱い犬は、スポットタイプで薬を付けると、薬を付けた部分の毛が抜けてしまうこともあるので、内服タイプが良いでしょう。
市販薬を使うならコレ!
体重によって商品が変わりますので、しっかり確認して購入しましょう。
定期的なシャンプー
月1回程度、定期的なシャンプーをしましょう。
シャンプーをすると、マダニの早期発見ができますし、皮膚の健康を保つことにもつながります。
シャンプーで寄生しているダニが死ぬことはありません。
濡れずにシャンプーする方法が知りたいならコチラ↓
ブラッシングをする
ブラッシングは、被毛についた寄生前のマダニを振り落とせます。
散歩後は、全身のブラッシングをしてあげると良いでしょう。
部屋の中でブラッシングをすると、マダニが部屋の中で繁殖する可能性もあります。
マダニが付着している可能性があるなら屋外でのブラッシングをおすすめします。
おすすめのブラッシング用品はこちらの記事で紹介しています。
マダニ除けグッズをつかう
市販のマダニ除けグッズでもダニ予防は可能です。
便利な虫除けアイテム
- 首輪タイプのマダニ予防薬
- 虫除けのお洋服
- 虫よけのグルーミングスプレー
マダニについてよくある質問
マダニについてのよくある質問をまとめました。
犬についたマダニは自然にとれる?
寄生したマダニは、基本的に1ヶ月~数ヵ月間吸血し続けます。
満腹になれば自然に落下しますが、貧血や炎症の危険性がありますし、部屋の中で落下すると自宅でマダニが繁殖してしまいます。
マダニを発見した際は、早めに動物病院で取ってもらいましょう。
散歩の後は必ず確認しよう
マダニは犬にも人にも脅威となる寄生虫です。
今回は、マダニを見つけた時の正しい対処法と感染症について解説してきました。
マダニは、しっかりと予防をしたうえで、早期発見することが大切です。
正しい対策方法とマダニチェック方法を実践して、愛犬との楽しい毎日を送ってくださいね。
マダニ予防グッズまとめ記事はこちら
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